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企業保険の種類と活用~マイナスの影響をもたらす保険~

企業保険の種類と活用~マイナスの影響をもたらす保険~

社内の不平等を生み出す保険:企業においては、ルールに基づいた
平等な福利厚生制度等が求められますが、保険契約がその会社のルール
を乱してし まうケースがあります。その代表的な保険が自動車保険の
主な補償の一つである搭乗者傷害保険です。

具体的には工場で機械にはさまれて死亡したAさんには政府労災と死亡
退職金一〇〇〇万円が支払われますが、営業中の自動車事故で亡くなっ
たBさんには政府労災や死亡退職金以外に、搭乗者傷害保険が支払われ
ることになってしまいます。同じ業務中の事故であるにもかかわらず、
AさんとBさんの補償に大きなギャップが生まれてしまい、その不平等
性から新たなトラブルとなる可能性があります。
個人の場合は入った方がよい保険ですが、法人の場合は入ることがリス
クにつながるケースもあるのです。

企業価値を低下させる保険:保険への過度な依存は、事故の発生を促
すマイナスの影響を持っています。実際に保険は事故時の財務的な損失
をカバーするだけなので、事故が発生した時点において企業の価値は下
がっていると考えなければなりません。
つまり、いたずらに保険にリスク移転をして事故を増やすような保険は、
お金(保険料)を支払うことで、企業価値を下げているのと変わらない
のです。
具体的には、通院や入院を対象とする労災リスクや免責〇円の車両保険
等の比較的発生頻度が高く、軽微な損失をカバーする保険が考えられます。
これらのリスクで会社が倒産することは少ないですし、保険に依存する
よりも事故防止にコストを掛ける方が企業価値の向上につながる可能性
が高いと考えられます。