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企業保険の 考え方と選び方 ー保険の適正化(レベル2)保険選択の視点②ー

人財視点の四つのポイント

 

人財視点の保険選択のポイント、一つ目は、会社のルールと保険の整合性
です。企業はさまざまな法律やルールの中で運営されていますが、従業員と
結んでいる多様な雇用関連ルールもその一つです。具体的には退職金規程や
上乗せ労災規程等の福利厚生を設けているケースが想定されますが、実は規
定と保険がミスマッチとなっているケースや保険に入ることを前提として作
成した規定の場合は、規定自体が企業の価値観や本来の従業員の平等性や満
足度を満たすものではないケースがあります。
 
 
二つ目は、従業員の平等性の確保です。商品ありきの福利厚生規程は、精
神疾患への対応の可否等によってルール自体が不公平になっているケース
や、ルール上は会社に支払い責任があるが、保険では対応できないケースが
考えられます。
 
 
三つ目は、労災に関連する優先順位です。労災に関する責任と保険は三つ
ありますが、優先順位をつけると、まず労働基準法上の災害補償責任に対す
る政府労災があり、次が労災発生に企業側の安全配慮義務違反があった場合
の使用者賠償責任保険ですが、大半の企業がこの保険に入っていません。最
後が福利厚生規程等による労働契約責任であり、一般的には上乗せ労災や傷
害保険でカバーします。これは規程の作成により作ったリスクですので、会
社が倒産するレベルではなく、規程をなくすことによってリスク自体がなく
なるため、優先順位が低いにもかかわらず多くの企業で保険に入っているの
が実情です。
 
 
四つ目は、人的資源の確保を意識することです。人財は決算書等には載り
ませんが、中小企業を構成するもっとも大切な資産の一つです。優秀な人財
を失うことによる営業力や開発力等の減退は大きなリスクであり、同様のノ
ウハウや知識を持つ人財を雇用したり育成することは二度とできない可能性
もあります。福利厚生に関する規程や保険は従業員満足度を高めるためにも
必要ですが、事故が起きない環境作りや安心感を持って働ける職場環境を提
供することによって、人的資源の活性化やモチベーションの向上をはかるこ
とも非常に重要です。